自由と云う拘束

自由で在りたいと願い望む心。
それこそが「自由」の拘束下である、と云うパラドックス。

縛られることを嫌う傾向にありながら「ルール」と云う束縛がないと自陣を保てない。

そう云った「自身」に既に束縛されている。

それらの大いなる矛盾を抱きつつも、
己が己で在る為に…

我が魂の命ずるままに──。

___ spelt by vincent.

封殺すべきは?

羨望・憧憬・嫉妬──。

これらの感情が生まれる心理状態のプロセスは、非常に似通った条件から発生すると思われる。

「隣の芝は青い」に代表される、他人の持ち物に対して向けられる、こちら側のベクトル。

このベクトルは「自分の持ち物」と「他人の持ち物」とを、単純に「比較」しているだけに過ぎない。

そして、他人の持ち物にはあって、自分の持ち物の中にはないものを発見したとき、冒頭のいずれかの感情が生まれる。

脳内比較演算。

「お前、なんでそんなもん持ってんだよー。俺にはねーぞー いいなぁ〜」

苦笑

この程度で終わっておれば駄々を捏ねてる程度。表現方法によっては「可愛らしい」。

冒頭の感情群の中で「嫉妬」が一番厄介だろう。この感情がエスカレートすると「干渉」になりかねない。それが高じて「ひがみ・そねみ」へスライド。ひいては「うらみ・つらみ」に発展する可能性も否めない。


冒頭の感情群。これらの感情はベクトルをマイナス方向に向けると非常にみっともない。

他人にはあって自分にはないものにケチを付けても何も始まらないし、同時に、自分の「おこがましさ」や「傲慢さ」に気付く良いキッカケになると感じる。

冒頭の「嫉妬」を除いた感情群。これらの感情のベクトルをプラス方向に向けると…

「気付いてしまったんだから仕方ないよ。今までの俺はおバカだったんだよ。ごめんね」
「うん。いいの。おバカなのはあなただけじゃないわ」
「君の前ではいい男で在りたいだけなんだよ」
「素敵☆ わたし、あなたに憧れちゃうわ☆」
「フッ よせよ。みんな見てるよ?」
「みんなが見てても構わないの」
「そか。ういやつ。こっちおいで」

。。照


「君を見てると、羨望と憧憬の感情に支配されてしまうよ」


負ける気がしねぇー! 勝つ気もねぇー!!

「できることをするだけさ」


我が魂の命ずるままに──。

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「死んだつもりで生きてみろ!」

って、何だ!?

「死ぬまで生きろ!」

それでいいじゃないか。

それだけでいいじゃないか。


ゆっくりと輪郭を指で撫沿る。
必然的に浮上する。

「未完成」こそ「完成形」の頂点──。


我が魂の命ずるままに──。

___ spelt by vincent.

The Greatest Emperor Of The Only One.

「余は偉大なる皇帝である。この世に存在するもの、塵ひとつに至るまで余が統治している。平民らに『偉大なる皇帝』と呼ぶことを許可する」

偉大なる皇帝の恒例儀式「独演会」の開幕である。

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「アニキ。昔の眼に戻ったね…」

4コ下の兄弟分よーちゃんが呟いた。

「きっちり見開かれてる。いい眼だ──」

俺は照れ笑いを浮かべながら、ビール・グラスに接吻した。黄金色の液体がしゅわしゅわと喉を潜り抜け、胃の腑でふわっとじんわり拡がった──。

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