シークレット・パラドックス

「秘密を打ち明けたい」
「秘密?」

「ああ。信頼している人にしか教えたくないんだ」
「そうか。僕は君の味方だ。何でも話してくれよ」

そう云うと、彼は曇りのない澄み切った瞳を見せた。覚悟を決めたように頷くと、少年が彼に耳打ちした。

「僕は誰も信じていないんだ」

少年の秘密を知った彼の瞳に髑髏が浮かぶ。

___ spelt by vincent.