プレステージ

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クリストファー・プリーストの小説「奇術師」をクリストファー・ノーラン監督が映画化。ふたりの天才マジシャン・アンジャーとボーデンは、ライバルとして競い合っていた。

ある舞台でのマジック中、アンジャーが水槽からの脱出に失敗し、ボーデンの目の前で溺死する。翌日、ボーデンは殺人罪で逮捕され、死刑宣告される。ボーデンはそこに恐るべきトリックの存在を感じる。これはアンジャーが仕掛けた史上最大のイリュージョンではないのか──。


J:COMのオンデマンドで観賞したのだが、久々に唸る作品だった。

ジャンルとしてはSFサスペンスと云うことだったので、もう少しマンガチックな流れを想定していたのだが、息苦しく重厚で、血腥く展開される人間模様の描写がそれを払拭していた。

「すべてのマジックは、確認(プレッジ)→展開(ターン)→偉業(プレステージ)の3段階から成り立っている。」

冒頭の導入シーンで語られる説明が結末で見事に明かされる。複雑に絡み合う伏線が一気に収斂し、霧が晴れ渡るような爽快感を覚えた。

その爽快感は僕が絶賛する「ユージュアル・サスペクツ」のそれと同等である。


例えば、理解に難解な映画の鑑賞を勧めるとき、とかく「一度観たくらいでは…」的なフレーズを耳にしがちだが、個人的理解力の度合いは別として、一度観て理解出来ない映画なりは、単に、論理破綻しているだけに過ぎない、と僕は感じている。

この作品に対して、そう云った論理破綻を感じたレビュワーの揶揄を見掛けたが、その彼こそ、この監督クリストファー・ノーランの思うツボ、と云ったところだろう。

この作品に論理破綻はない。緻密に計算された非常にロジカルでトリッキーな作品である。


マジックと科学のイリュージョン。そのイリュージョンを完成させるべく、両者共に命懸けのパフォーマンスを行った。自身の人生そのものを代償に仕掛けたそれは、まさに「偉業(プレステージ)」と云うに相応しいだろう。

重ねて綴る。辛口毒舌当たり前の能動的鑑賞者である、この僕が久々に唸る作品だった。是非、この悦楽を堪能されたし。

キーワードは「替え玉」。

そんな感じで♪

___ spelt by vincent.

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