結婚しなくても幸せになれるこの時代に、
私はあなたと結婚したいのです。
ゼクシィのCMで流れたフレーズに微妙な違和感を覚えた。
前時代的な思想で云えば、女性の幸せは結婚が一手に担っていた。そうすることが何よりも幸福である、と信じられていた。
婚期については、クリスマスケーキに擬えられたりもした。24過ぎたら半額セール等々。
「売れ残り」なんてフレーズは立派なセクハラとして訴えられても可笑しくない時代なのだろう。やぁ、立派だったらセクハラでも何でもないのだが… まぁま、奥歯に物が挟まりやすい時代になったもんやw
男女同権が叫ばれてから久しい昨今において、結婚だけが幸せだとは言い難い時代背景だと云える。
そんな最中、先のフレーズがすんなり入って来ない僕は、些か頭が固くなったのだろうか?
否、そうではない。
ゼクシィと云えば、結婚関連を生業としている雑誌であって、結婚=幸福、という図式で売るほうが意図が明確で、ターゲットに対しても潔くストレート。より好都合なはずだ。
にも関わらず、時代背景や潮流を加味した節回しを使うことの作為的な迎合を感じるからなのだろうと自己推測する。変な媚び方やなぁ、と。
結婚ばかりが幸せの形ではないけれど、
それでも私はあなたと結婚します。
このように、結婚ではなく幸福のほうに観点を移すだけで同等のことが表現できる。
敢えて「時代」という言葉を外すことによって、流動的な時制の正義・思想に左右されずに普遍性を訴えかけられるのでは、と。
また、語尾も願望ではなく、意思表示として宣言する形で断定している。このくらいでも十分、女性上位を匂わせることはできる。と同時に、健気さも顔を覗かせる。
誰のこさえたキャッチコピーだろう?
調べてまで知りたいとは思わないし、クライアントにOK貰っているので問題ないのだろう。
ただ、僕の思考旋回を促していただき、ありがとうございます。愉快な日本語、お待ち申しております☆
そんな感じで♪