2008年2月 アーカイブ[16]

癒しのライセンス

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「君の眼の前には透明なガラスの瓶がある」
「先生。何もありませんが……?」

昼下がりの柔らかい陽射しが差し込む部屋の一室。向かい合わせのソファにふたりは坐っていた。

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博士と新任助手

「必要なこと以外、喋らんで宜しい」

博士が煙たそうに吐き捨てた。

「そんな… わたしはただ… 博士が心配で…」

咎められた新任の助手が眉を潜める。

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whole truth go straight

物事を難しくするのは呆れ返るほど簡単だ。

一事が万事。

難しいことは何処までも難しく、簡単なことは果てしなく簡単だ。

「有りの儘」とは、そう云うこと。

Simple is best.──その裏側が見えた気がするのは気の所為だろうか。

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特別

自分を特別な人間だと思い込んでいる人間は自分と異なる特別な人間を煙たがる。

「両雄相並ばず」と云う言葉が浮かぶ。

「対等」を成就させるには「並列」よりも「敬意」に重きを置くこと。

敬意とは、極論、自己犠牲を厭わない「潔」と「殉情」である。

そんなことを、ぼんやりと感じた。

___ spelt by vincent.

癒快 - 求道する者よ

真の癒しとは、カタルシスである。

緊張した筋肉なりを揉み解す。

 緊張から弛緩へ。

或る意味、「絶頂」のメカニズムと類似している──真の癒しとは、この先にある。

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感動の方程式

うずたかく積み重ねる。
あと一歩。もうひと息。

到達の寸前にすべてを棄てる。

そして、再び積み重ねてゆく。
切々と、丹念に──。

この不毛なチェーンループこそが、
──感動の方程式。

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耽美

耽美とは、内面に沈殿する醜悪なヘドロを凝視することである。

表層の美貌なりは総じてまやかし。ビジュアル・インプレッションなど…
高々、精々──ただの虚仮威こけおどし。

それらを見遣る共なしに半眼で一瞥し、口許には哀憐の微笑を──。

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No tuning

君と僕の関係

チューニング不要
不協和音すら健気で愛おしい

何か問題でも──?
改めるつもりも必要もないがね

___ spelt by vincent.