2007年11月 アーカイブ[7]

静寂の暗闇

ひんやりと渇いた空気
固く冷やされたアスファルト

背を丸め 紫煙を燻らす

閉ざされた唇
僅かな光源に角膜を刺激される

 凍り付くような静寂の暗闇

邪魔なベクトルが掻き消される

隔離された渺茫たる悲愴感
決して拭い去れない焦躁感

色のない世界で
蒼白い風が足元に絡み付く

___ spelt by vincent.

流儀

「流儀」とは… 例によって解析開始。

 流れる人の義。

「流儀を貫く」とは、一見、一本筋が通っているようで実は「流れている」と云うことを見落としがちだ。

後半。「人の義」。
「義」とは「美」と「我」の合成だ。

我、美しくあれ、と願う心と、
我、美しくあれ、と支える心。

故に、人は義に生き、義に死ぬべきなのだ。

「殉じる」とは、こう云うこと。

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等身大

「宙に浮いている」と云われた。
「先が見えない」とも。

それは「イメージの肥大化」が原因だと感じた。

僕のイメージは独り歩きする。
それは制御不能な独り歩き。

「難しい」と云われた。
「当然だ」と感じた。

「理解力」に絡め取られる向きは「感受性」の言葉に耳を貸さない。

「意味」や「理由」を追い求め、それに到達しなかった場合、「継続の覇気」を失い、過去に放った言霊の欠片が色を失う。

それらは白々と空々しく「無責任」に散ってゆく。

 虚しい…

金属質な悲鳴が内面宇宙を包む。

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憂さ晴らしより素晴らし

君が見ているもの。僕に見えているもの。
僕が見ているもの。君に見えているもの。

同じだったら、どんなに素晴らしいだろう。


 憂さを晴らすより素を晴らす。


「素」が clear sky だったら、
「憂さ」はきっと cloudy

心模様の天気予報はニュースとしては成り立たない。降水確率などは曖昧な確証を数値化した無意味なレベル・パーセンテージ羅列。

大瀑布乱気流は誰にも予測できない。

 予測不能より予測不要。

「素晴らしい」に意味や理由は要らない。

我が魂の命ずるままに──。

___ spelt by vincent.