ボタンの掛け違い

「“自分を律する”って言葉があるだろ?」
「ありますねぇ、何だか堅っ苦しい…」
「なぁに、堅っ苦しく考えるから堅っ苦しくなるだけで実は何てことねえのさ」
「そういうもんですかねぇ…」

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平等と公平

始まりと終わりは平等。プロセスは公平。

例えば、「人生」で当て嵌めてみる。

始まり=平等
「生まれる」ということに格差はない。大抵がおとやんおかやんの営みによって生を授かる。

終わり=平等
「死ぬ」ということに格差はない。富豪だろうが乞食だろうが、イケメンだろうがブサメンだろうが等しく死ぬ。

プロセス=公平
平等に生まれ平等に死ぬ訳だが、プロセスには「自身の意志」が介在する。
例えば、「生まれたのも死ぬのも平等で、真ん中は公平だ」等と「考えている奴」と「考えていない奴」が「平等」のはずがない。これは善悪や優劣の二元論ではなく「違う=等しくない」ということを言っているだけであり他意はない。

ちょうど、日本の税制「累進課税」と同等の価値観だ。

多く稼ぐ者はより多く課税され、少なく稼ぐ者は相応に課税される。
「納税する」ということにおいては「平等」だが、そこに金銭多寡が生じている以上、「公平」と言わざるを得ない。

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ヒエラルキーの失墜

酒場ってのはな、大人の社交場なんじゃ。
いつでも手前が一番若輩者だって思って腰低うせなんでどーするよ? お?
そんなじゃ先輩方、何もおせーてくれんくなってまうで?

先輩が歌ってるときぐらい背中向けてはしゃいでねーで、
嘘でも歓声上げてやいのやいのゆーとりゃえーんじゃ。
そんなも分からんのか?

バカ騒ぎってのはそーゆーのが基本的にできてからやるもんじゃ。
ホンマのバカでどーするよ? せやろ?

いいか、よう聞け、クソガキ共。
余り大人を舐めるな。

当たり障りなくその場その場の危険回避してきただろうから、実体験で対応にまごついただけやんなぁ? 俺が聞く耳持つタイプやったから辛くもセーフだっただけや。
他所でおんなじことしてみい。総スカン食った上に全員から袋叩きに合うで?

もう一度言う。大人を余り舐めるな。
大人になったら俺みてえにガキから舐められるで?

俺もまだまだやゆーことが分かったぜ。ありがとうな。

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全否定は全肯定の裏返し

あからさまな肯定では何も生まれない。
否定があってこそ変化が生まれる。

否定から入るのは耳を傾けさせる方策のひとつ。
他人の話は最後まで聞かないと真意を知れない。

特に日本語は語尾で意味が変わることが少なくない。
否定的な一部分だけを切り取れば、なるほど、感じ悪いだけだ。

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【YouTube】稲葉浩志 - 勝手にしやがれ

【勝手にしやがれ 】TAK MATSUMOTO featuring 稲葉浩志

___ spelt by vincent.

you are always right

「安心しろ。お前はいつでも正しいよ」

「ただ、それが俺にとっては不都合なときがあるってだけさ」

___ spelt by vincent.

読書考

読書とは、著者の既知のお裾分け。

──以前、僕が綴ったことだが、突き詰めると、ここに収斂されるな、と改めて感じた。


著者の既知には、知見や持論をはじめ、無論、想像上の創造までもが含まれている。

想像上には、視認性の認められていない妄想や願望の類いから表現し得ぬ雑多なものまでのすべてが内包されている。

想像と既知。一見、相反すると勘違いしがちな並列であるが──例えば、事実と反していようと、科学的根拠がなかろうと、知らねば…著者の思考に及ばねば…何も語られぬ、ということであり、既知と未知とで分岐すれば、やはり、既知の側に寄るのだ。

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粗末

「あのなぁ。心だとか気持ちだとか想いだとか──
 そんな見えねえモンを大事にする前によ、見えてるモンから大事にせえよ。
 いい加減にしとかねえと終いにゃブン殴るぞ、手前」
「兄貴。云ってることがちょっと…」
「ちょっと、何だ?」
「可笑しいんじゃないかと…」
「何だよ。可笑しかったら笑えよ」
「や、そうじゃなくて…」

兄貴は弟分からフッと視線を落として背を向けた。

「粗末に扱うなってこった。命を粗末に扱うな」
「兄貴…」
「オラ、もう行くぞ。グズグズしてっと張っ倒すぞ」
「…て、だから兄貴ぃ。俺のこと見えてねえんスか? ちょっと待ってくださいよぅ」

『手前なんざ見てねえさ』

兄貴の背中はそう語っているようだった。


弟分よ。
君の行く末、この先が
細く長く続くのか
太く短く終わるのか──

それは君の気持ち次第だ。
悟りよ。幸いあれ。

そんな感じで♪

*2018.05.10・草稿

___ spelt by vincent.