「例えば旅に出るのさ」
「どこへ?」
ラプソディとエレジーのランデヴー
ラプソディとエレジーのランデヴー。
歯痒い心地好さに脳天が痺れる。
不可解にKISSすると、
刹那の海に溺れることを厭わない。
馬鹿は何度死んでも治らない。
だから、うまく付き合うしかない。
付き合い方が覚束ないから、
だから……
ラプソディとエレジーのランデヴー。
救われないのならば救われない。
求める情熱を埋葬して──。
ラプソディとエレジーのランデヴー。
我が魂の命ずるままに──。
シャイな情熱をアルコールで稀釈して
「一杯飲むといいわ。グラス持たないと喋れないでしょ?」
「や、ずっと独りでお喋りしてるさ」
コインロッカー・ベイビーズ(上・下)
コインロッカー・ベイビーズ (上) (講談社文庫)
posted with amazlet at 08.09.28
村上 龍
講談社
売り上げランキング: 19751
講談社
売り上げランキング: 19751
おすすめ度の平均:
期待はずれ
理屈抜きの破壊衝動のみを叩き付けた作品
鮮烈なストーリーはあの「AKIRA」に・・
個人的に村上龍小説の中ではベスト3に入る小説
廃頽した東京の甘くて苦い空気と大気。
コインロッカー・ベイビーズ (下) (講談社文庫)
posted with amazlet at 08.09.28
村上 龍
講談社
売り上げランキング: 20317
講談社
売り上げランキング: 20317
おすすめ度の平均:
これを超えることはたぶんできない。
心臓の音に見えるは青い海。
今だからこそ読んで欲しい小説
圧倒的なエンディング
何かと話題になるlaughin' at my cries...
熱は下がったのかな…?
などと案じつつ──
眠れない自分に苦笑のシャワーを。
順番
「順番ってそんなに大事なものかい?」
「いいえ、そんなことつまらないだけだわ」
「後付けでも構わんと?」
「ええ、わたしはね」
「何だかゾクゾクするね」
「ワクワク──じゃない?」
「似たようなものさ。例えば君はどんなのがお望みかな?」
「今まで感じたことのないような──」
「感じやすい?」
「誰彼って訳じゃないわ」
「差別だな」
「区別よ」
「境界線には誰が?」
「わたしが番人よ」
「一線を越えることは?」
「順番待ちよ」
概念の宇宙観
「見ているものが違うんだよ──」
ロックグラスの中の氷をカラカラとやりながら男が呟いた。隣りに坐っている男が訝しげな視線を投げる。
「見ているものって?」
ロックグラスの男が鼻で笑う。
「訊けば見えるとでも?」
隣りの男が閉口する。ロックグラスをひと口舐めてから、ゆっくりと云った。
「見えているものが違う、が正しいかな?」
隣りの男は依然訝ったまま。そんな彼に視線も向けず、ロックグラスの男は愉快そうに肩を揺する。



