恋愛を長続きさせる方法

恋愛は呆れるほどに長続きする。


相手を神のように崇め、奉ろうとも、え? こんなこともできないの? 知らないの? 分からないの? 等々、何処かで隙やギャップを見出してしまったりする。

或いは、相手に柔順を貫こうとする余り、屈伏や支配などを求めたりもするが、どうしても絶対的な根拠を据えられなかったりする。

つまり、無条件降伏するには至らない、と云うことだ。

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恋の片道切符の効力

「君は今『もう終わりだ』と感じているのかね?」

項垂れた男の傍らに何処からともなく老人が現れた。男は驚いた様子もなく彼を仰ぐと、力なく頷いた。

「そうか。それはそれは」

老人は刻まれた皺を更に顰め、憐憫の眼差しを男に向けた。男は口許に薄笑いを浮かべ、彼を見る共なしに眺めていた。

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長渕剛 - いつかの少年/STAY DREAM

いつかの少年/長渕剛

STAY DREAM/長渕剛

___ spelt by vincent.

有頂天

できるできないで云えば何でもできる。
イメージできることは必ず実現する。

ただ、いつ完成するのか、或いは、いつ完成させるのか、と云うのが争点だ。

今すぐなのか、100年後なのか。

或いは、その完成を見届けるのか、見届けたいのか、見届けるべきなのか。

動機の原点を何処に据えるかに依っても、その稼働率に変化が表れる。

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No special reason

極まったものには、さしたる理由はない。理由を必要としているうちは極まっているとは云い難い。

或いは、理由を追っているうちは成し得ることすら侭ならず、右往左往として雰囲気を楽しんでいるだけだと云える。

つまり、悪足掻き、である。

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アンニュイな雨の昼下がり

雨音を聞いていると
現われるはずもなかろう
君の足音が混じっていそうで

 耳を澄ましても
 目を凝らしても

果敢ない幻想だと思い知るのに
それほど時間は掛からないはずなのに

雨音と喝采とを重ね
そうして幾漠かの潤いを
渇いた心をなけなし宥める

アンニュイな雨の昼下がり

アッシュグレイの雨雲を眺めながら
いつもより長めに紫煙を吐き出す

___ spelt by vincent.

どん底

どん底──。

あるかないかで云えば、どん底は確かにある。

しかし、ここがどん底だ、と思っているうちは、まだ、どん底にはいない。

「どん底」と「限界」はよく似ている。

限界だ、と思っているうちは、まだ、限界ではない。「どん底」と「限界」に、そんな「余裕」はない。

ハイパーネガティブ。

ネガティブを超越せよ。そして、そこに鎮座するスーパーポジティブを感じよ。

我が魂の命ずるままに──。

___ spelt by vincent.

シークレット・パラドックス

「秘密を打ち明けたい」
「秘密?」

「ああ。信頼している人にしか教えたくないんだ」
「そうか。僕は君の味方だ。何でも話してくれよ」

そう云うと、彼は曇りのない澄み切った瞳を見せた。覚悟を決めたように頷くと、少年が彼に耳打ちした。

「僕は誰も信じていないんだ」

少年の秘密を知った彼の瞳に髑髏が浮かぶ。

___ spelt by vincent.