恋愛は呆れるほどに長続きする。
相手を神のように崇め、奉ろうとも、え? こんなこともできないの? 知らないの? 分からないの? 等々、何処かで隙やギャップを見出してしまったりする。
或いは、相手に柔順を貫こうとする余り、屈伏や支配などを求めたりもするが、どうしても絶対的な根拠を据えられなかったりする。
つまり、無条件降伏するには至らない、と云うことだ。
sweet burnt
君がいい
君だけがいい
君だけでいい
長渕剛 - いつかの少年/STAY DREAM
いつかの少年/長渕剛
STAY DREAM/長渕剛
No special reason
極まったものには、さしたる理由はない。理由を必要としているうちは極まっているとは云い難い。
或いは、理由を追っているうちは成し得ることすら侭ならず、右往左往として雰囲気を楽しんでいるだけだと云える。
つまり、悪足掻き、である。
アンニュイな雨の昼下がり
雨音を聞いていると
現われるはずもなかろう
君の足音が混じっていそうで
耳を澄ましても
目を凝らしても
果敢ない幻想だと思い知るのに
それほど時間は掛からないはずなのに
雨音と喝采とを重ね
そうして幾漠かの潤いを
渇いた心をなけなし宥める
アンニュイな雨の昼下がり
アッシュグレイの雨雲を眺めながら
いつもより長めに紫煙を吐き出す
どん底
どん底──。
あるかないかで云えば、どん底は確かにある。
しかし、ここがどん底だ、と思っているうちは、まだ、どん底にはいない。
「どん底」と「限界」はよく似ている。
限界だ、と思っているうちは、まだ、限界ではない。「どん底」と「限界」に、そんな「余裕」はない。
ハイパーネガティブ。
ネガティブを超越せよ。そして、そこに鎮座するスーパーポジティブを感じよ。
我が魂の命ずるままに──。
シークレット・パラドックス
「秘密を打ち明けたい」
「秘密?」
「ああ。信頼している人にしか教えたくないんだ」
「そうか。僕は君の味方だ。何でも話してくれよ」
そう云うと、彼は曇りのない澄み切った瞳を見せた。覚悟を決めたように頷くと、少年が彼に耳打ちした。
「僕は誰も信じていないんだ」
少年の秘密を知った彼の瞳に髑髏が浮かぶ。