「1パック10個入りの卵ってあるじゃない?」
「ええ、あるけど?」
「それって、どう思う?」
「どうって?」
「や、幸せかなぁ、って」
「幸せ?」
「うん」
「幸せかどうかは分からないけれど、卵は結構使うから便利ね」
「そっか」
「てゆーか、出し抜けに何を言い出すのよ。どうかしたの?」
「別にどうもしないよ。いつも通りさ」
「そう、ならいいんだけど…」
「じゃ、4個入りとか… 1個しか入ってないのもあるじゃない?」
「ああ、あるわね。1個のはお高いわ」
「それって幸せ?」
「微妙ね… 1個のはお高いし、品質も良いのでしょうけれど…」
「卵を基準に考えるから微妙なんだろうね」
「?」
「1個しか入らないパックには1個あれば十分じゃないか」
「それはそうだけど…」
「欲張って10個入りパックで構えているから満たされないんじゃないかなぁ」
「…」
「幸せの器って、人それぞれだね」
雑感
檻の中の虎と言われたことを想起した。
虎と言えば威勢はいいが、檻の中にいるということは、所詮は飼われているということだ。
俺といるのは正直、面倒なことなのだろう。
猛獣使い募集中。
嗚呼、虚しい。
【YouTube】Backstreet Boys - I Want It That Way
穢れを知らぬ円らな瞳
視線の先に僕はいない
吐息も凍える白い季節
唇から囁きは洩れない
君はその瞳に何を映しているんだい?
呟きに想いは乗せてくれないのかい?
vincent.の視力矯正について
右:-3.5 乱視:-0.5 角度:180°
左:-3.0 乱視:-1.0 角度:175°
瞳孔距離:61mm
備忘録として
眼鏡市場さん、ありがとう
男前
できない理由を並べるより、できる方法を考えるほうがかっこいい。
掟神
新たなルールを書いた紙を、人知れずそっとテーブルの上に置いてゆく神がいる。
どんなに理不尽で不条理な内容であっても、それが絶対的な掟となり、もし破ればその者の身に様々な危険が及ぶという。
或る男のもとにそれが届いた。
「実際、参ったぜ…」
「何が?」
「おきてがみさ…」
「置き手紙? 何だよ。『探さないでください』ってか? そりゃ『全力で探してくれ』ってメタファーさ。お前も隅に置けねえな」
「茶化すなよ。そんなじゃねえよ…」
「じゃ何だよ。柄にもなく深刻な顔しやがって」
「掟神さ…」
「掟神? 何だよ、そっちなのか?」
「ああ…」
「マジか、そりゃツイてねえな…」
「実際、参ったぜ…」
「気の毒にな…」
自問自答の神経衰弱 - 或る角度からの側面
自分の胸に手ぇ当てて訊く必要はねえんだが、そうするとナンボか落ち着くぜ。
手間ぁ端折らず手続き踏むと、案外、実感沸いたりするもんさ。
誰かに責められてる訳でも咎められてる訳でもねえんだが、自分だけが知ってる“やましさ”とやらが、ちらほらと浮かんでくるのさ。
それらを一枚一枚拾っては並べてみるんだ。そして、しばらく眺めてから、また一枚一枚裏っ返してゆく。すると、思いの他、安心するのさ。不思議だろ?
自問てな、そうゆうこと。
でな。自答する必要もねえんだ。自分で裏っ返したんだ。表が何だったかは覚えてるだろ? 忘れちまってたら、また裏っ返せばいい。答えはそこにある。