Silent Night

静寂の夜。聖なる夜。
人の好いおじさんがプレゼントを配っていると云う。

帰りの電車。
車内アナウンスでは人身事故が報じられる。
風呂上がり。
上気した躰を鎮めている最中にサイレン音。

 Silent Night と Siren Night がカブる。

浮き足立った稚拙な嘆きが耳を掠める。
琥珀色の液体で喉を焦がす。

More ▶

NEXT ONE

かの映画人、チャーリー・チャップリン。彼は、或るインタビュアーから「ご自身の映画作品の中で最高傑作は?」と問われたときにこう答えた。

「Next one(次回作です)」

More ▶

折り返し地点

享年65歳。その半分。32、3歳。

そう考えると、僕はとうに折り返し地点を通過している、ということとなる。

折り返して一体何処へ行くのか?
ブーメランのように元居た場所へ?

否、それはない。生の分岐点を折り返しても生まれる前には戻れない。

非可逆。

故に、人生に折り返し地点などない。死へと続く一本道をただ進んでゆくだけだ。

More ▶

The Long Goodbye

平成22年7月22日正午、父が他界しました。

死因は胆嚢癌。余命半年と宣告され、入院生活2ヶ月で息を引き取りました。

享年65歳。覚悟していたこととは云え、余りにも早過ぎたのではと思います。

More ▶

北風と太陽考

「北風と太陽」で云うところの「太陽」の効力。その浸透力は、多分、生きているうちには味わえないのだろう。

マクロ的な意味で。

百年程度で世代交代してしまう持久力では、その恵みを享受する前に北風に吹き飛ばされる。

故に、真の太陽の意義は生きているうちには浸透しない。

More ▶

優しさの奥に潜む優位性

人は他人の中に僅かな優位性を見出したとき、はじめて他人に優しく在れる。平たく云うと、優しい人は上から目線である、と云うことだ。

More ▶