主観と客観・結 - カメラワークの妙

相対的に捉えるまでもなく「主観」と云う観念は「カメラワーク」と換言できそうだ。

 対象物を的確に捉えようとそれを追う。
 その被写体の設定は常に流動的だ。
 TPOによって目紛しく変動する。

これは五感のうちのひとつ「視覚」から導き出した解のひとつだが、凡そ8割以上の判断をこの感覚で処理すると云われている。

果たして、目紛しく変動するものに「普遍性」などあるのだろうか?

瞬殺氷解──絶無。

普遍性などと云う概念は「幻想」のひとつである。幻想が故に渇望するのだろうが…


目先のルールなどクソ喰らえ──。
揺るぎない正義は己の内面世界にしか存在しない。


各々のカメラワークで映し出された「妙」によって、銘々の主観が客観として交錯し、正当性を練り上げるだけなのだ。

「存在」と云う正当性を尤もらしく象るための一撃必殺の呪文は次の通りである。


我が魂の命ずるままに──。


この呪文は我々人間だけに与えられた特権である。カメラワーク画角を度外視しても、尚、魂に刻め──。

___ spelt by vincent.