言葉考

言葉に意味はない。ただ、それを聞き遂げた人が色と香りを添え、命を吹き込むだけだ。

経年劣化で移ろい、薄れゆく、ほんのひとひらの上澄み。それは枯れ葉一枚の重さもないかも知れない。

だが、それを大事にすればするほど、色濃く滲み渡り、また、それに大事にされる。

「言霊を愛でる」とは、そう云うこと。


心震える言霊を魂に刻め──。
「支え」は自らで築くより他はない。

願わくば、美しい言霊に翻弄されたい。


我が魂の命ずるままに──。

___ spelt by vincent.