人間は本来、善良な存在であり、人間のつくった制度のみが人間を堕落せしむる。
これが「無垢の喪失・純粋の剥離」と云う観念である。
人間を堕落せしむる最大の制度は「貨幣制度」である。
そこから派生した定義・価値観なりが「常識」と云う尤もらしい牙城を築き、不動の根拠として君臨する。
その牙城は、画一的で排他的で──非道く不細工である。許容範囲に余裕はなく、すべてを網羅する包括的な霊魂の平穏からは程遠い対極にある。
形骸化した牙城──。
故に、真の平和は決して訪れない。
「自己との闘争」を飽くまで継続するのみなのだ。
我が魂の命ずるままに──。
*2008/06/29 臨海隔離施設にて