19インチのモニタに 張り付いて
1ピクセル単位のズレを調整しつつ
口髭を撫でたり 眉間に皺を寄せたり
煙草を燻らしながら コーヒーを飲みつつ
神経回路が 麻痺するくらい
あーでもない こーでもないが
灰色の脳細胞を 駆け巡る
フッと気を抜いた瞬間
君の寝息が 耳を掠める──
モニタから 視線を外すと
傍らには 安らいだ君の寝顔
ダウンフェザーの羽毛布団に抱きついて
赤ん坊のように丸まっている君は
今 どんな夢を見ているのかな?
しばらく 手を休め 一服
煙を吐く口元が 綻ぶ