loading...
【楽天市場】季節特集

愛の方程式

Time-line Navigation
◀ Prev Spell: [ .spell ] 神の溜息
▶ Next Spell: [ 寓話/お伽噺 ] 美食家と悪食家

「わたしは誰も愛してない」

と、その娘は云った。
愛すると云うことがどう云うことだか分からない、と。

あなたには分かりますか? と。
その質問には答えられなかった。

都合が悪いからではない。
答えがないから答えることができないだけだ。

例えば、どんな問いにも答えがあるとする期待。
これが「傲慢」の始まりだ。

答えがないと、どうにも落ち着かないのだ。
答え探しに躍起になる。
ときには、相手を追い詰め、自分を追い詰め、
相手を傷付け、自分を傷付け──

発端は、「自身の傲慢」。
平たく、「自身の存在」。

疑問が湧き上がるのは、自身の存在があるからだ。
自身の存在がなければ、何の疑問も湧き上がらない。

僕は、それを「傲慢」と呼ぶ。
「自己中心的でない人間など存在しない」と云わしめる根拠でもある。



答えがあることなど、ほんのひと欠片に過ぎない。
にも関わらず、何かと翻弄され、足許覚束無いものだが…

訓示、見聞、経験則等々、それらもすべて「既知」の類い。
先人の智慧などに頼ることなく、自身で習得可能な「既知の範疇」。

いずれにしても、某しかをなぞっているに過ぎない。
要するに、模倣であり、オマージュであり、アカシックレコードな訳だ。

例えば、キャリア、軌跡、轍、云々。
ボキャブラは豊富に転がっている。

違いは一点、
自身の既知であるか、人類の既知であるか。

要するに、渇望しない者には得られない既知の類いである、と云うこと。



不完全だからだ。
そして、不思議なことに不完全なことは恥ではない。

不完全が「然」なのだ。
完全であれば、何事もなく溶ける。
つまりは、何も生じない、と云うこと。

それでも尚かつ完全を目指す──。

何とも滑稽だ。



愛の方程式は解けない。
それは、愛に方程式などないからだ。

分からなくて当然。解けなくて当然。
その存在すらも訝しい。

例えば、失ったときに気付く。
──だとすると、こんな図式が浮かぶ。

 自分−愛

そもそも自身に内包されていたものだ、とも推測できる。
でなければ「自己中心的」と云う「自己愛」は成り立ちにくい。

それを他方へ向ける。ベクトルを変えているだけだ。



愛の方程式を解く鍵はキャパシティ。
「赦す」と云う心だ。

だが、心と云うものは無形であり、
あるのかないのかも分かりづらい。

他人のそれは分からなくても、それはそれほど問題ではない。
ただ、自身のそれは何とか把握する術はありそうだ。

きちんと輪郭が描けていないと猜疑心しか生まれない、
と云うのでは救いがない。

朧げな輪郭でも描けるのならば、
それを稀釈して他人にも施す。

自己愛=ナルシズムと云うことが紐解ければ、
或いは、キャパシティと云う最後の砦に
辿り着けるのかも知れない。



愚鈍な自身に気付いたとき、
心が切れて血が溢れる。

愛しいと書いて「かなしい」と読む。

哀しいから泣くのではない。
ただ、心が切れて血が溢れているだけだ。



願わくば、
手首から流れるそれと、同等に扱わないで。

どうか、
自身を赦し、相手を赦し──。





___ spelt by vincent.

関連スペル

◀ PREV 言葉のサラダ -派生-
悪食の定義 -美食家と悪食家より- NEXT ▶

コメント投稿

feed icon コメント用フィード

このスペルに関連するAmazonオススメ情報

トラックバック

カテゴリツリー

アーカイブ

ページランク

リファラーランク

項目を


今日のことば feed icon

Apple RSS Feeds feed icon

ホットニュース

ニュースリリース

インタビュー

Mac OS X 最新のDL

Mac OS X 注目のDL

総合健康開発研究所(SOUKEN)

Last.fm: vincent-enigma's Profile Page

OpenIDに対応しています

OpenID

  • Movable Type
  • OpenID
  • TypePad
  • mixi
  • Yahoo! JAPAN
  • ライブドア
  • はてな
  • Google
OpenIDについて
アルファポリス アルファポリス Webコンテンツ