善行を積むことを善しとし、指針として掲げると、聖人君子と云うきらびやかなフレーズが浮上する。
訓示めいた美徳を積もうとする傍ら、醜聞などの悪徳に心奪われ集結する。
崇高で厳格な人格者など何処にも居ない。
化けの皮を剥こうと剥くまいと、剥き出しの無垢など有り得ない。
そのような輪郭を象りたいと欲し、評価・賛美を求める、世俗にまみれた俗物が云いたいことを云っているだけだ。
ネイキッド・イノセンス
人は有り得ない幻想にその身を灼き焦がす。そして、大半をそれで終始する。
果たして──。