愛は二律背反。
背中合わせでぴったりと寄り添っている。
手を伸ばしても虚しく空を切り、抱き合うことも、見つめあうことすらも叶わない。
ただ、背中で感じるだけ──それぞれの因果律は、それぞれで自立している。
愛は二律背反。
二律背反が愛。
相互補完で成立する。
故に、背中合わせでぴったりと寄り添っている。決して分かつことはできない──。
愛は二律背反。
故に、理解不要。
理解と云う観念は通過点。
理解の行き着く最果ての突端にあるもの──それが感受性のみが傍受し得る揺るぎない確固たる「愛」。
Don't think, feel LOVE…
感受性が傍受したものに説明は不要。
愛とは、理不尽の頂点。
理不尽とは、理では語りつくせない、と云うこと。そもそも不条理で説明などできない代物。
不条理とは、条理のアンチテーゼ。条理で括れる筈がない。
身震いするほどの二律背反を感じよ。
我が魂の命ずるままに──。
*2008/07/21 臨海隔離施設にて