厳格な微温湯

「心を開いてくれれば、いい仕事するぜ?」
「──求めてばかりじゃ駄目さ」

「そうか?」
「ああ。まず、自分から晒さねば誰も開いてくれやしない」

「これ以上、何を晒せ、と?」
「まだまださ」

「まだまだ?」
「ああ。それでも、辞めちゃ駄目だ」

「結構、厳しいんだな?」
「フフ。結構どころの騒ぎじゃない」

「フフ。そうかも知れないな」
「俺は厳しいぜ?」

「ああ。随分前から知ってるよ」
「知らないことのほうが多い──」


「ま。何とかするさ」
「ま。何とかしろよ」

___ spelt by vincent.