濃度哀

濃度が高い。

1日で十年を過ごすかのような…
否、十年を1日で食い潰すかのような。

何故、これほどまでに生き急ぐのか。

空腹を満たせぬ餓鬼のように…
手当り次第に、貪欲に──。

何度も塗り重ねる。
同じ所を何度も何度も…

丁寧なのか執着心なのか。
拘りなのか偏執狂なのか。

傾いだバランスの侭、
あちこち剥げ落ちた毀れた機体を
潜り抜ける風の哭き声を聴きながら。

野晒しほど潔くない。
痛々しく不様な滑空──。

地表すれすれの低空飛行。
飛んでいることすら誰も気に留めない。

ブレーキの利かない、
箍の外れた、役立たずな暴走。

 スピリチュアル・トルネード。
 スピリチュアル・ヴォーテックス。

混迷。混濁──何も満たされない。


この世は連鎖。あの世は無。
苦しいときに無を欲する。

無いものを追う愚の骨頂。

それを「哀」と呼ぶ。


アスファルトに転がる蝉の亡骸に、
取り留めなく自身を重ねる。

合掌──。

___ spelt by vincent.

コメント (1)

vincent. 2009年8月17日(月) 03:10

独自諦観・死生観。
それらは綴った途端に陳腐に成り下がる。

それでも紡ぎ出す。削り出す。
分かり切ったことを死ぬまで継続する。

それが「生きる」と云うこと。

Life has no meaning.

この反証には辿り着けそうもない。
負の要素を吐き出すことで正の要素に昇華する。

我が魂の命ずるままに──。