濃度が高い。
1日で十年を過ごすかのような…
否、十年を1日で食い潰すかのような。
何故、これほどまでに生き急ぐのか。
空腹を満たせぬ餓鬼のように…
手当り次第に、貪欲に──。
何度も塗り重ねる。
同じ所を何度も何度も…
丁寧なのか執着心なのか。
拘りなのか偏執狂なのか。
傾いだバランスの侭、
あちこち剥げ落ちた毀れた機体を
潜り抜ける風の哭き声を聴きながら。
野晒しほど潔くない。
痛々しく不様な滑空──。
地表すれすれの低空飛行。
飛んでいることすら誰も気に留めない。
ブレーキの利かない、
箍の外れた、役立たずな暴走。
スピリチュアル・トルネード。
スピリチュアル・ヴォーテックス。
混迷。混濁──何も満たされない。
この世は連鎖。あの世は無。
苦しいときに無を欲する。
無いものを追う愚の骨頂。
それを「哀」と呼ぶ。
アスファルトに転がる蝉の亡骸に、
取り留めなく自身を重ねる。
合掌──。
コメント (1)
独自諦観・死生観。
それらは綴った途端に陳腐に成り下がる。
それでも紡ぎ出す。削り出す。
分かり切ったことを死ぬまで継続する。
それが「生きる」と云うこと。
Life has no meaning.
この反証には辿り着けそうもない。
負の要素を吐き出すことで正の要素に昇華する。
我が魂の命ずるままに──。