金融腐蝕列島 (上) (角川文庫)
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高杉 良
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闇の世界とは切れない。ならば、うまく付き合っていかねばならない…百鬼夜行の現代を描きながらも、ど真ん中を貫く人間正義
面白い
これは堪らない…
金融は再生したか
金融腐蝕列島 (下) (角川文庫)
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高杉 良
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へぇと思いながら、面白く読めました金融の闇
最後に解説まで読んで納得
険しい銀行再生への途
日本企業の病巣を抉り出した力作。
バブル経済崩壊までについて描かれたフィクション。上下巻とも読破。
バブル経済期、丁度、バーテンダーをしていた。そんな経緯もあり、その狂乱ぶりにはリアルで触れた感はある。みなさん、相応に浮かれてらっしゃった。
ただ、この物語の舞台は銀行なので、そちらの観点ではなかったと云える。
様々な暗部を垣間見せていただいたが、やはり綺麗事と感じるのが正直なところ。
他人様の金銭で成り立つ根幹に正義も倫理もないだろう。
自分自身、無政府主義的な思想がある所為か、国家の敷く制度や規制などの意義が殆ど希薄だ。
通念上、囁かれるモラルや倫理観などと云うものは、時の権力者側の恣意・独善に依って成立している着眼点であり、非権力者側からすれば、望む・望まないに関わらずそれに被弾するしかなく、そもそもが地の底に失墜するものである、と認識している。
民主主義・資本主義などと呼ばれる思想は個人的には非常に懐疑的だ。
例えば、アホを押し上げる国民もアホだが、できることならば関わりを持ちたくないのが本音だ。
タイトルからして悲劇のヒロイン色を感じてしまう。
やはり、フィクションは飽くまでもフィクションであり、極論、娯楽の部類にしか属せないのだ、と感じた。
そう云う意味では良い暇潰しができた。耳慣れない語彙のオンパレードで楽しく読めた。
どの業界でも「専門用語」がある。
人は某かの「ギーク」である。