1993 ver.01「彷徨」

1993年の──つまり、今から10年前の自分の書き記した文章で
当て処なく ただ ゆらゆら
と非常に似たものを発見したので綴っておきたい。


「彷徨」

赤い砂塵が吹き荒む
見わたす限りの不毛の荒野を
あてもなく ただ ひたすら

蒼い月の光さえ見えない
闇よりもなお深い漆黒の暗闇を
あてもなく ただ ひたすら

今日さえ満たされないのに
明日に何を求めるのだろう
やはり
あてもなく ただ ひたすら

背負っているものは人には見えない
抱いているものは人には見えない

猛り狂って咆哮しても
帰ってくるのはただ絶望のみ

寡黙に自分を隠しても
帰ってくるのはただ失望のみ

後ろを振り返って見ても
見わたす限りの不毛の荒野と
果てなく続く道があるのみ

背負っているものは人には見えない
抱いているものは人には見えない
だから
求めるのではなく ただ ひたすら

___ spelt by vincent.