2006年4月20日(木) 03:45:00 強化硝子 エッセイ/随想 フレーズ , 唯一 , 画像 破壊に対する抵抗性を高めた硝子。針金を斜交いに抱き、パンプマッピングされた摺り硝子で両面サンド。ちょうど、キャンバス地のような凹凸の表面。 照明を落とした事務所。窓から入り込む外界の光が唯一の光源。内側のシルエットを明暗のコントラストだけで浮き彫る。 薄く溶けたオレンジ色の灯りが強化硝子に滲む。傷口を覆ったガーゼのように──。 以前にもこのフレーズを綴ったな、と。 やはり、何も変わらない。 何ひとつ、変わらない。 経年劣化を愉しむより他ないようだ──。