寂寥感

気付いたのは その人の ポテンシャル
元々 宿っていたものを 呼び醒ましただけ

気付かせてくれて ありがとう
感謝の気持ちが 妙に 切ない


掌から 指の間から
サラサラと 零れ落ちる 砂のような

駅で 空港で
大切な誰かを 見送るような

何とも云えない 寂寥感が 体躯を包む

鼻の奥が
ツーンと酸っぱくなるのを 堪えながら
いつもより 長目に 煙草の煙を 吐く


始まりがあるから 終わりがある

だから 始めたい衝動と
始められないもどかしさが
頭の中で 互い違いに 糾う

俺は 誰よりも 臆病で 卑怯な男


鼻の奥が
ツーンと酸っぱくなるのを 堪えながら
いつもより 長目に 煙草の煙を 吐く

___ spelt by vincent.