想うに、詩篇の類いと云うものは朗読して聞かせるべきでない。音声の調子などを論ずるまでもなく、何も染み渡らないからだ。
脈拍に溶け入って、せせらぎのような感覚を得るには、視覚が捉えた情報を脳内トランスレートする作業が不可欠なのだ。
他人の紡いだ文字群。
絢なす意匠の羅列──。
それらを独自アルゴリズムを以って解析し、丁寧にラッピングして自身の魂に忍ばせる。
それを「ハッキング」と呼び、それを好む有閑なギークを総じて「ハッカー」と呼ぶ。
Suck me, Dear Hacker…
我が魂の命ずるままに──。
*2008/06/26 臨海隔離施設にて