While I kiss the sky

4月よりビジネスベースでWebに関わることから離れたい。

客観的に、需要と供給のバランスを考慮しての結論であり、最早、自分は必要とされていない非常に中途半端な存在だ。

主観的に、Webデザイナーを名乗る意義とメリットと整合性を感じ得ず、ABOUTページの職業欄からもそれを除外した。

インターネットとはなくてはならない存在ではなく、どちらかといえば、あってもなくてもどちらでもよい存在だと考えられる。

必需品と嗜好品でいうところの嗜好品。
酒や煙草と変わらない。

常々、自分はこの蜃気楼のような希薄な価値観の中に「本物」を追い求め、自身の考えを投影してきたつもりだったが、所詮、嗜好品は嗜好品。本物も偽物もない。

好む者がそれらを求め、好まざる者はその存在すら知らない。よって、自身の発信も「なくてはならない」ではなく、「お!オモロイじゃん♪」と感じる者だけが目にすればよいのだ。

ビジネスベースで、このようなベクトルでは都合が宜しくないとは感じる。従って、必然的に淘汰される。例外に洩れず、自分もその道を辿ることとなっただけだ。

自分はビジネスマンとしては不向きなのだろう。利益を生めば何でもよい、という無節操な発想にはどうしても至ることができない。

それらは自分の様々な職業遍歴での経験の中で常に葛藤の根幹であった。

自身の好きな分野で折れねばならないということは、自身の存在がそれほどのポジションについているわけではない、という証拠であり、「笛吹けど踊らず」ではないが、自身の得た経験則は意味を成さず、自身の存在意義すらないのでは? と考えてしまうのだ。

つまり「代替えが利く」

自分は自己分析するまでもなく、非常にエゴイスティックで自己顕示欲の強い人間だと考えられる。

「オイラでなくてかめへんのやったら、オイラでなくてええやんけ」的な発想。

この発想は、潜在的にも顕在的にも常にある。また、それを知りつつ従事することには自己嫌悪さえ抱く。

「生きてても死んでても一緒やんけ…」

このように、自分のような能書き垂れにはWebというメディアは最適だと感じる。

それはいくらかのコストを割けば、誰でも自由に自己表現することが可能だからだ。

従って、当サイトを閉鎖するつもりはない。各コンセプトサイトの作品創作も継続していくつもりだ。

プロとは、それで糧を得ている者だけが名乗ることを許されており、フォーマットではなく、然るべきプロセスを踏み、然るべきコンテンツを具現化し、然るべきギャラを得られる存在だと考えている。

それらを全うできないなら潔く退くべきだ。

今まで自分に発注していただいたクライアントの方々には敬意と感謝を表したい。

議論や衝突などから多くを学び、大いに悩み、様々なことを吸収させていただいた。

総括すると、プラスもマイナスもすべてプラスであったと感じているが、今後は、ヒューマンベースでしか稼働しない。
本来、人間とはそう在るべきだとも感じる。

your pleasure is my pleasureを貫きたい。

嗜好品として捉えれば、Webについての毒も吐かずに済むだろう。怒りや疑問は自身の内面に。モチベーションはパッションありき。

ただ、今しばらくは──
'xcuse me, while I kiss the sky...

___ spelt by vincent.