テンプレートレス魔法陣

遠隔から射る言霊に愉悦を覚える。

目標物は定まっているのに足許覚束無く、
ゆらゆらと迷走しているかのようにも映る。

虚空に浮かぶ、透明な輪郭を撫沿る。
眼の前には姿を現わしていない、
あなたのシルエット──。

あなたを決定付ける形容が、
徐々にフェイドインしてくる。

仄かに笑みを称えた唇が眩しい。
柔らかな髪の毛が風の中で舞う。

そして──、

その瞳には、僕しか映し出されていない。
より輝きが増しているから不思議だ。


逢えない時間が、ゆっくりと息苦しく過ぎてゆく。心地好い、恍惚の拷問──。

焦がれる時の刻みが愛おしいから、
僕は、また、立ち止まってしまうんだ。

それはテンプレートのない魔法陣で召還され、
いずれ封印されてしまうかのように──。

分かっているのに立ち止まってしまうんだ。


僕の願いは、たったひとつ、

 もう想い出の人にはなりたくない。

ただ、それだけなんだよ。

___ spelt by vincent.

コメント (3)

vincent. 2008年3月26日(水) 03:17

想い出は要らない。
思い出せれば、それでいい。

tak030 2008年3月26日(水) 15:33

お久しぶりですな。
かんだです。

覚えてるかな?

おいらは想い出の中にいるかな?

vincent. 2008年3月26日(水) 19:05

>tak030
おーいえー 覚えてるさw
生きてんのかい?(´∀`*)

想い出と呼ぶには、余りにもおぞましく、、
(≧∀≦)ウヒャヒャ♪

何だかメルでもしてくれよ☆