無限に広がるキャパシティの大海原に
その身を投じ給え。
うまく泳ぐ必要はない。
溺れ給え。
溺れるほうが苦しいが、
無限なのだから、辿り着く先はない。
やがて、力尽き、魂の器がただの器に還る。
抜け殻の器を抱いて、
深海へと呑み込まれてゆく。
苦境からの解脱。
差し込む光がゆらゆらと揺らめく。
だが、それを見ることはできない。
ひんやりとした温かいものに包まれながら、
深淵の深淵に沈みゆく。
固い岩盤をも通り抜け、
やがて、烈火のようなコアに到達する。
蒼白い炎と紅蓮の炎のランデヴー。
理論や感情は消し飛ぶ。
無限に広がるキャパシティの大海原に
その身を──。