可笑しな日本語

「理屈抜きで間違ってるよ」
「や、正しいとか間違ってるってのは理屈があって揺れ動く訳で…」

「整合性抜きで間違ってるよ」
「や、それ抜いたら基準なくなってまうし…」

「間違っても間違ってるよ」
「そう。もうね。全然、正しくないじゃん! 間違ったら間違いやん? そこに仮定はないのよ、お分かりちゃん?」

「間違いなく間違ってるよ」
「だから、どっちなん?」

「どう考えても考えられないよ」
「ハナからいっこも考えてへんやんけ…」

「間違いか正しいかなんて考えられないよ」
「や、考えろよ」

「逆に、相手の立場になって考えてみてよ」
「どうあってもお前が正なんやな? どっちが自己中やねん… つか、ちょ待てよ──お前が俺に向かって何か云ってるってことは、俺の相手てなお前ってことだよな? で、相手の立場てなお前の立場ってことになるんだが、その逆ってことは、跳ね返って俺の立場のことを差す。な? 『逆に』てのがどんだけ可笑しな表現か分かったか? 『逆に』なんて、逆に云わんでえーねん、逆に」

「分かるか分からないかなんて分からないよ」
「分かっとるやん! 『分からない』云い切っとるやんけ」

「信じるとか信じられないとか信じられないよ」
「ハイハイ、信じられないのね…」

「あり得るとかあり得ないとかあり得ないよ」
「もうね。全体的に力一杯、理屈抜きで間違ってるよ、君は…」

*2016.08.29 草稿

___ spelt by vincent.

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