タイトル、これで「ある」と読む。
例によって、辞書サイトを遊覧していてふと留まったので。
奇しくも桜の季節。趣深い響きだと感じた。
- ある【▽散る/▽離る】
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- (動ラ下二)
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- 散り散りになる。
「──・れて寄りまうで来ず/竹取」 - 遠のく。うとくなる。
「鮪(しび)突く海人よ其(し)が──・れば、うら恋しけむ/古事記(下)」
- 散り散りになる。
- ちる 【散る】
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- (動ラ五[四])
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- 花や葉が茎や枝から離れて落ちる。
「花が──・る」「木の葉が──・る」 - 一か所にまとまっていた人や物が分かれて広がる。
「卒業生が各地に──・っていく」「集めた美術品も今ではあちこちに──・ってしまった」 - 断片が四方に飛ぶ。
「ガラスの破片が──・る」「水しぶきが──・る」 - ちらかる。ちらばる。
「廊下に紙くずが──・っている」 - 腫(は)れ・痛みが薄らぐ。
「できものが──・る」 - 墨・インクなどが紙ににじんだり、はじけたりする。
「この紙はインクが──・ってうまく書けない」 - (「気がちる」の形で)精神が集中できない。
「話し声に気が──・って仕事がはかどらない」 - 雲や霧が吹き払われる。
「霧が──・って山頂が見えてくる」 - (1.から)戦いなどで人が死ぬことを美化していう。
「戦いで──・った若者たち」 - うわさが世間に広まる。
「さる珍しきことは自づから──・り侍りけるにこそは/大鏡(師輔)」
◆アクセント:ちる - 花や葉が茎や枝から離れて落ちる。