ゆっくりだが、確実に回転している。
寂寥感の中にも、
ひんやりとした心地好さが同居する。
離れなくてはならない場所に居て、
なおも自身を押し殺し、制御を試みる。
相手を思う余り、恋い焦がれる余り、
恋い余る故に──。
魂の振動は制御不能。
だからこその過剰抑制。
魂はあなたのものだが、
魂の器はそれほど頑丈じゃない。
ただ、今しばらくは堪えてくれ。
ゆっくりだが、確実に回転している。
焦がれる焦燥感を自虐的な悦楽に変えて、
現実と非現実を優雅に彷徨う──。
あなたと共に。
両の腕を拡げてみれば
深い懐が解放される──。
気付いてないかも知れないけれど、
鍵を開けたのは、あなたなんだよ。
遠慮する必要は、ないんだよ。
遠慮する必要は、ないんだよ。