vincent. castle

甲斐など要らぬ。愛してやまない。
ただ、それだけだ。
唯一無二にして最上級の贅沢。

 誰に諭されることもなく
 誰に命じられることもなく
 誰に従うこともなく
 誰に組み敷かれることもなく…

己に真っ直ぐに忠実なだけ。

きみを想うと溢れる想いが溢れるから
苦笑を浮かべながら想いの欠片を
なけなしの語彙で刻む。

窓の外で行き交う電車を眺めながら
気怠い時間が心地好くゆっくりと流れる。

焦燥に駆られながら
不動の根拠を噛み締める。

陸の孤島でも構わないが、
自分の城が在れば
もっと素晴らしいに違いない。

*某駅前喫茶店にて

___ spelt by vincent.