甲斐など要らぬ。愛してやまない。
ただ、それだけだ。
唯一無二にして最上級の贅沢。
誰に諭されることもなく
誰に命じられることもなく
誰に従うこともなく
誰に組み敷かれることもなく…
己に真っ直ぐに忠実なだけ。
きみを想うと溢れる想いが溢れるから
苦笑を浮かべながら想いの欠片を
なけなしの語彙で刻む。
窓の外で行き交う電車を眺めながら
気怠い時間が心地好くゆっくりと流れる。
焦燥に駆られながら
不動の根拠を噛み締める。
陸の孤島でも構わないが、
自分の城が在れば
もっと素晴らしいに違いない。
*某駅前喫茶店にて