何故、両翼を纏うのか?

望まぬ非実在が実在化したときにそれを呑めないのは、可能性の欠片の認識不足──拒絶しているだけであり、現状把握能力の乏しい、虚弱で臆病な精神回路である。

迎合と自己欺瞞、妥協と覇気の喪失は、紙一重の僅差である。

常識とは、流動であるにも関わらず、安定を望む呉越同舟の世界観である。

故に、両翼を纏う──。

___ spelt by vincent.