vin.spell | the spiritual ruler's monologue
tag:spell.vincent.in,2016-02-19://2
2016-11-25T15:39:07Z
ここは言の端の集積所 時に移ろい 時に動じる
水面に漂う 木の葉のように 路傍に荒ぶ 芥のように──
Movable Type Pro 4.28-ja
皇帝の苦悩は神のみぞ知る
tag:spell.vincent.in,2007://2.2276
2007-02-18T13:29:00Z
2016-11-25T15:39:07Z
某日、偉大なる皇帝は深く思い悩んでいた。 近年稀に見る絶不調に見舞われ、 皇帝の思惑通りに統治することが困難を極めていたからだ。 彼は、この世に生を授かった瞬間刹那から、 この世にある一切の万物を須らく統治すべし、 と云う平民には到達し得...
vincent.
某日、偉大なる皇帝は深く思い悩んでいた。
近年稀に見る絶不調に見舞われ、皇帝の思惑通りに統治することが困難を極めていたからだ。
彼は、この世に生を授かった瞬間刹那から、この世にある一切の万物を須らく統治すべし、と云う平民には到達し得ない重責を背負っている。
この絶不調が長引けば、万物の存続はおろか、皇帝自らの統治能力に疑問あり、と叩かれても致し方ない。
そのような事態を避けるべく、やはり、流石は偉大なる皇帝である。平民の不満なりに耳を傾けようと云う方策に至った。
これは保身の考えから端を発した方策ではない。万物を統治せねばならぬ皇帝の苦悩が、物語を綴る小生などには及びもつかぬほど高次元の問題であろうことは想像に難くない。
飽くまで、推測の域を出ていないが「慈愛」──この言葉が脳裏をよぎる。
無限に広がる大宇宙のような寛容さと深遠さとが彼を衝き動かしたに違いない。まさしく、感涙である。偉大なる皇帝に燃えるような情熱の真っ赤な薔薇を…☆
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皇帝の懺悔
tag:spell.vincent.in,2006://2.2308
2006-10-27T16:38:00Z
2016-11-27T15:35:07Z
「余はこの世に生を授かった瞬間から既に この世を統治するために存在するのだが、、 どうにも最近、いかんせん、芳しくない。。」 狭い箱の中で皇帝が呟いた。 「何なりと懺悔なさい」 箱の奥から声だけが響く。 ...
vincent.
「余はこの世に生を授かった瞬間から既にこの世を統治するために存在するのだが、どうにも最近いかんせん芳しくない…」
狭い箱の中で皇帝が呟いた。
「何なりと懺悔なさい」
箱の奥から声だけが響く。
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皇帝は諭すのがお好き
tag:spell.vincent.in,2006://2.2309
2006-10-27T16:37:00Z
2016-11-27T15:41:53Z
「これ、そこを往く平民よ。余を皇帝と呼ぶことを許可する」 眉を顰めた青年がはたと立ち止まり、皇帝に視線を向ける。 「は? えっと、僕に云ってるんですか?」 皇帝は顎髭を撫でながら表情を曇らせた。 ...
vincent.
「これ、そこを往く平民よ。余を皇帝と呼ぶことを許可する」
眉を顰めた青年がはたと立ち止まり、皇帝に視線を向ける。
「は? えっと、僕に云ってるんですか?」
皇帝は顎髭を撫でながら表情を曇らせた。
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The Greatest Emperor Of The Only One.
tag:spell.vincent.in,2005://2.2428
2005-09-30T15:00:00Z
2016-12-03T17:46:39Z
「余は偉大なる皇帝である。 この世に存在するもの、塵ひとつに至るまで余が統治している。 平民らに『偉大なる皇帝』と呼ぶことを許可する──」 偉大なる皇帝の恒例儀式「独演会」の開幕である。 ...
vincent.
「余は偉大なる皇帝である。この世に存在するもの、塵ひとつに至るまで余が統治している。平民らに『偉大なる皇帝』と呼ぶことを許可する」
偉大なる皇帝の恒例儀式「独演会」の開幕である。
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